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ペット猫のバンテアイ・スレイ
「ポリマー」ということ葉は人工の香りがするけれど、身近なポリマー(合成高分子)はもともと、綿・象牙・皮・麻・紙・ゴム・絹・木・羊毛……など天然の高分子(バイオポリマー)に似た材料をつくろうとする営みから生まれた。
やがて化学者たちは、絶対に破れない被覆材、しわにならない服、こげつかないフライパンなど、天然にはない材料もつくってきた。
ポリマーはふつう炭素原子がずらずらつながった分子で、炭素原子に水素、フッ素、塩素などの原子が生えている。
製品はときにプラスチック、合成繊維などと呼ぶ。
「人類は石・木・鉄鉱石など白然の材料と離婚した」「物質をごった煮し、尿の分子をつなげたくだらない材料をプラスチックなどと呼んでいる」、プラスチックは「生活の香りがなく」「不自然」で「がん細胞のごとく」増殖中だ、と。
ほどなく環境運動家も立ち上がった。
プラスチックは資源の浪費だ、地球を汚す、いつまでも腐らないのは美点どころか欠点である、と。
だが、この展示室をめぐっていただけば、ポリマーはそういうならず者や化け物ではないとわかるだろう。
おそらくトナカイも最初に家畜化された動物の一つだったであろう。
動物の子の生け捕り
糊増ぜちが、群れをなして草を食べているトナカイや牛のなかから、その子を捕らえることはほとんど不可能だったであろう。
なぜなら、野生の反錫動物は角を下にして敵に立ち向かい、断固として白分たちの子を守るからである。
そこで、人びとは草を食べている牛を追い払ってから、とり残された子牛を捕らえたにちがいない。
子を産む寸前の雌牛は早く逃げられないので、輪なわで捕らえ、引きずってくるか、または囲いのなかに追いこみ、だんだんに飼い馴らしたものと思われる。
家畜牛の先祖は、こんにちの牛と同じように、森のなかの安全な場所で子を産んだことであろう。
同じように、北欧州やアジアのツンドラのトナカイは、深い草むらに子をかくし、そのへんに敵がいないときにだけ乳をやりにいくのである。
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